腕時計本来の役割

The CITIZEN Caliber.A010

https://ms.citizen.jp/assets/007_01-07_THE CITIZEN 年差±5秒_01

 腕時計は文字通り“時”を刻むもの。
 本モデルはその“時”をいかに見やすく、いかに美しく魅せるかに注力しています。針や時字の形状・仕上げ、大きくて見易い日表示はもちろん、ケースやベゼルは複数の面が効果的に組み合わさっていて、光の反射によって、あらゆる角度から見ても美しい仕上がりになっています。
 中3 針の場合、単調になりがちな“顔”も、10時位置に配した“充電量表示”がポイントとなり個性を表現しています。
 裏ぶたの象徴的なエンブレムは、持つ人に満足感を抱かせる演出で、ケースのサイズやラグの落とし方は、とても腕なじみが良く、ザ・シチズンの名に恥じない腕時計本来の役割を果たすデザイン。
 端整で上品。かつ高級感あふれる1 本に仕上げられています。

007_01-07_THE CITIZEN 年差±5秒_02腕時計本来の役割である“時刻の読みやすさ”と“充電量表示”が端整。ベースの仕上げはヘアラインですが、細部にわたり効果的にミラー面を加えることで、上品な印象。

007_01-07_THE CITIZEN 年差±5秒_03標準的な日本人の腕になじむケースの厚みとラグの落ち方。すっきりとした印象。

007_01-07_THE CITIZEN 年差±5秒_04球ケースのシルエットだけを見ると、それほど細身ではないが、肩の巾の広いミラーの斜面によって、流れる様なスッキリとした印象にまとめています

007_01-07_THE CITIZEN 年差±5秒_07ラグの上面と先端ヘアライン。ベゼルはケースのラグ(4 ヶ所)に埋まりこんでいます。ケースの肩のシャッキリしたミラー面と、ケース側面の丸みをつけたミラー面が、光の反射によって美しい表情を見せています。

007_01-07_THE CITIZEN 年差±5秒_10同じミラー仕上げの組合せであっても、角度や形状が異なるため、光の反射によってそれぞれの面が際立って見えます。

007_01-07_THE CITIZEN 年差±5秒_05どの方向から見ても美しい、面構成と仕上げ。

007_01-07_THE CITIZEN 年差±5秒_08サイドラインも上品で、ベゼルがケースの足部で埋まっているのが確認できます。

007_01-07_THE CITIZEN 年差±5秒_11時字や針の形状、長さのバランスが良く、時刻の判読性を高めています。

007_01-07_THE CITIZEN 年差±5秒_06The CITIZEN の象徴的なエンブレムがあることで、身に着けている人だけが、密かな満足感を得られる演出をしています。サークルヘアライン/ミラー/梨地の3種類の仕上げの組合せが絶妙。

007_01-07_THE CITIZEN 年差±5秒_09時字の形状は凹凸と斜面の組合せで、立体感と高級感を表現。最上面に白印刷をすることで、光の反射によって見難くなることを防いでいます。“日表示”はシチズンの一般的なムーブメントよりもサイズが大きく、厚みのある植窓枠を採用。仕上げと色は熟考されていて、判読性に気を配っています。

007_01-07_THE CITIZEN 年差±5秒_1210時位置に配置されている“充電残表示”は4段階。色/仕上げ/パターン/デザイン全てが、中3針である時計の顔のアクセントになっています。時計全体の完成度が高いことはもちろんだが、このパーツが“さりげない個性”を一番に表現しているのかもしれません。

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レトロフューチャー

 70 年代、時刻表示の新しい表示方式であるデジタル表示が開発されました。それは当時、近未来時計への期待を感じさせる表示機能でした。  この時計はデジタル表示の有効性を活かし、カリキュレーター(電卓)機能を初めて腕時計に追加するという発想のもとデザインされました。  時計と電卓機能の共有化を成し遂げた国産初の腕時計は、中央に表示モニター/外周に放射状に23 個のプッシュボタンを配置するという個性的なデザインスタイルで表現されています。腕時計のケースの基本である丸形状での表現をやり遂げたことが腕時計デザイナーならではの発想だと感じます。  15 度刻みに配置されたプッシュボタンの人工的な輝き。ケースとバンドの凹凸の無いシンプルなライン。これらは従来の挽き加工によるものであり、厚みのあるケースとクールなデジタル表示の組合せは新旧技術のアンバランスなレトロフューチャー感を生み出しています。  加えてこの初期モデルは金色で統一され、外装には各部材に異なる質感を持つ金色を巧みに使い分け、派手な色調にも関わらず品のある趣を醸しだしています。  特徴のある操作ボタンのレイアウトはスタンダードとはなりませんでしたが、先陣を切ったカッコよさ、誇りを感じさせます。

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光を感じる時計

 漆玉、ダイヤモンド、スモークガラス。それぞれの光の反射が、光源や時刻によっても違った表情を見せる奥行きのあるモデルです。ケース形状や文字板デザインがシンプルだからこそ、ディテールの美しさが映え、機械的な時ではなく、光が映し出すゆるやかな時を感じることができます。  文字板に時字はないものの、時分針は見やすく、時計としての機能を併せ持つブレスレットという印象です。  また、漆をいわゆる伝統的な見せ方ではなく、モダンなデザインで時計と融合させており、伝統技術の現代的な表現も楽しむことができます。  アシンメトリーな形状ながらも着けやすく、モダンなジュエリーを身につけているような特別感があります。

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自然の生命

 CITIZEN L には自然の中にある形状や光にインスパイアされたデザインテーマが多く、本モデルも「朝露」がテーマになっています。  ケース上の3 粒のダイヤがケースカーブに沿ってサラサラと滑らかに動き、時字が文字板上に散るように配置されている様子が、何も知らずにこの時計を見たとしても、自然の情景を思い起こさせるようなストーリーが秘められているデザインです。  パーツを見ていくと、文字板パターンや時字の配置、りゅうず位置、ケース形状など非対称な部分が多いにも関わらず、それぞれが均整の取れた位置に収まっているため、違和感や着けづらさはありません。非対称なデザインによって、自然の生命感を思わせるリズムや動きが生まれ、画一的な時間ではなく、ゆったりとした自然の時間を感じさせます。  ダイヤモンドが多く使われておりジュエリー感のある時計ですが、時字の配置やケースとバンドの隙間の取り方に抜け感があり、普段使いも可能なデザインテイストになっています。

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最小認知要素から 装飾するプロセス

 「バンド・針・丸」これは人々が腕時計と認知できる最小構成要素です。  ◆腕時計は、バンドがあっての“腕”時計である。  ◆腕時計は、針があっての腕“時計”である。  ◆時間は、繰り返される天体の周期(丸)から   作られた。  本モデルは、この3 つの要素に焦点を当てた「腕時計」のデザインのお手本のように思います。これらの3つの要素に豪華な装飾を施すことで、他の要素との主従関係をはっきりさせています。  ユーザーが求める「腕時計らしさ」と、ユーザーが満足する「装飾品としての美しさ」を兼ね備えた、全ての腕時計のお手本ではないでしょうか。