最小認知要素から 装飾するプロセス

EXCEED EUROS

https://ms.citizen.jp/assets/098_12-06_エクシード ユーロス_01

 「バンド・針・丸」これは人々が腕時計と認知できる最小構成要素です。
 ◆腕時計は、バンドがあっての“腕”時計である。
 ◆腕時計は、針があっての腕“時計”である。
 ◆時間は、繰り返される天体の周期(丸)から
  作られた。
 本モデルは、この3 つの要素に焦点を当てた「腕時計」のデザインのお手本のように思います。これらの3つの要素に豪華な装飾を施すことで、他の要素との主従関係をはっきりさせています。
 ユーザーが求める「腕時計らしさ」と、ユーザーが満足する「装飾品としての美しさ」を兼ね備えた、全ての腕時計のお手本ではないでしょうか。

098_12-06_エクシード ユーロス_02シンプルな3針時計ですが、一つ一つのパーツにこだわりが感じられます。非常にエレガントな佇まいで、シンプルながら深みのあるデザイン。

098_12-06_エクシード ユーロス_03シンプルなシルエットの中に見て取れる濃縮された構造美。落ち着いた佇まいながら、高級感が感じられます。

098_12-06_エクシード ユーロス_04ケースラインを遮断することでバンドを強調。

098_12-06_エクシード ユーロス_07ケースの主張は抑えながらもバンドに負けないように、丸み、ミラー仕上げでケースとバンドの主従バランスを保っています。

098_12-06_エクシード ユーロス_10丸みと直線のはっきりとした対比が造形を豊かにしています。

098_12-06_エクシード ユーロス_05ガラスリング下に印刷されたローマ数字は、太さに強弱をつけ、視認性の高いしっかり読みとれるフォントを採用。

098_12-06_エクシード ユーロス_08140 以上のパーツを組み込んだブレスレットのようなエレガントなバンド。中駒に少し隙間を設け、軽やかさと快適な装着性を与えています。

098_12-06_エクシード ユーロス_11りゅうずはブルーサファイアの石入りで、ベゼルのサファイアガラスリングとの統一感のあるデザイン。

098_12-06_エクシード ユーロス_06外周にレコードカットを施し余白を設けることで、文字板全体が間延びすることなく良いバランスとなっています

098_12-06_エクシード ユーロス_09四葉のクローバーの彫刻パターンは、丸みと稜線が組み合わさって非常に手が込んでおり華やかな印象。

098_12-06_エクシード ユーロス_12エクシードユーロスの象徴であるブリリアント針は立体的で視認性が高く、秒針の穴を隠すノンホール付きで、高級感があります。

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レトロフューチャー

 70 年代、時刻表示の新しい表示方式であるデジタル表示が開発されました。それは当時、近未来時計への期待を感じさせる表示機能でした。  この時計はデジタル表示の有効性を活かし、カリキュレーター(電卓)機能を初めて腕時計に追加するという発想のもとデザインされました。  時計と電卓機能の共有化を成し遂げた国産初の腕時計は、中央に表示モニター/外周に放射状に23 個のプッシュボタンを配置するという個性的なデザインスタイルで表現されています。腕時計のケースの基本である丸形状での表現をやり遂げたことが腕時計デザイナーならではの発想だと感じます。  15 度刻みに配置されたプッシュボタンの人工的な輝き。ケースとバンドの凹凸の無いシンプルなライン。これらは従来の挽き加工によるものであり、厚みのあるケースとクールなデジタル表示の組合せは新旧技術のアンバランスなレトロフューチャー感を生み出しています。  加えてこの初期モデルは金色で統一され、外装には各部材に異なる質感を持つ金色を巧みに使い分け、派手な色調にも関わらず品のある趣を醸しだしています。  特徴のある操作ボタンのレイアウトはスタンダードとはなりませんでしたが、先陣を切ったカッコよさ、誇りを感じさせます。

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