シチズンならではの時計デザインの文法

シチズンならではの時計デザインにおける3 つの文法。「感情のデザイン」を実践するための、思考のテンプレート。

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新素材・新機能の特徴を表現したデザイン

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新素材・新機能の特徴を表現したデザイン

素材の特徴に合わせた美しさの表現

新素材を用いた時計にデザインによって強い特徴を与えることに注力したモデル。(CUSTOM V2 BLACKIE)

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特別な装いによる自己顕示欲

外側からは見えない機能を持つ時計を装飾することで、ユーザーにその機能の価値を感じさせ、それを持つことへの自信、さらには自己顕示欲まで引き起こそうとするデザイン。(逆に言うと、新しい機構や素材をどう装飾しユーザーに働きかけるかが重要。新しい挑戦を続けるシチズンの得意なデザインなのかもしれません。)(QUARTZ E・F・A)

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「計器」としての新しさ

(時計も「計器」の一つではあるが、)時計を今までには存在しない「計器」に仕立て上げることによって、ユーザーの新しい行為を促進しようとするモデル。(Eco-Drive Bluetooth)

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矛盾・相反する要素を両立させるデザイン

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矛盾・相反する要素を両立させるデザイン

タフなエレガントを体現する

タフ× エレガントの逆説的接続モデル。タフな紳士の満足感を満たすことが狙い。(PROMASTER LAND)

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インテリジェンスマッチョ

一見矛盾するようなインテリジェンスとマッチョさという要素を両立させるデザイン。(PERPETUAL CALENDAR)

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体現されたスピード感

自走することができない、狂いなく決まったリズムで時を刻む時計からスピード感を感じる矛盾。矛盾を乗り越えるデザイン。(SATELLITE WAVE F100)

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自然環境との一体感

「スピード感」と同様に、矛盾をデザインの力で乗り越えようとするモデル。工業製品であるはずの時計から知覚される自然環境、そしてそれを身にまとうことによって一体感をユーザーに与えるモデル。(PROMASTER PROFESSIONAL DIVER 1000 M)

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特定のユーザーに寄り添ったデザイン

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特定のユーザーに寄り添ったデザイン

作り手の寄り添い

シチズンの時計には、プロマスターシリーズのように、特定のユーザーを意識した時計が多くあります。その中でもこのモデルは特異です。直接的に時計に触れるという行為を支え、なおかつストレスを与えるどころか心地よさまで与えるようなデザインになっています。そうしたユーザーを徹底的に思う作り手の心が感じられるほどの時計。(CITIZEN SHINE)

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安心感を与える視認性

ダイバーが求める「視認性」を徹底的に追及したモデル。特定ユーザーを想定することもシチズンの時計デザインの在り方の一つだと考えられます。(DEPTH METER)

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特定用途が生む新しい価値観

ダイバーズウオッチと同じように、ヨットレース用時計として、特定ユーザーに寄り添っています。しかしそれによって個性的なデザインとなり、新しい時計の価値観を生み出しています。(WIND JACK)

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「女性らしさ」と「女性への配慮」

徹底的に女性のためだけの時計。(xC MINISOL)

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女性のあり方を体現する

社会の中で変化する女性の在り方を体現するデザイン要素が埋め込まれたモデル。(xC)

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女性に贈る花の腕飾り

装飾品としての時計デザインに軸足があるモデル。(EXCEED LADIES)

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シチズンらしさの
12カテゴリー

シチズンらしいモデルを選び出すため、全社員を対象としたアンケートを行い、記述内容の計量テキスト分析を行いました。その分析結果をもとに最終的なセレクトの基準となるシチズンらしさの12カテゴリーを決定。100年を超えるモノづくりの歴史の中で、暗黙知として蓄積されてきた「シチズンらしさ」を言語化したものと言えます。

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DESIGN SOURCE 100

シチズンらしさの12カテゴリーを骨子とし、①シチズンらしさを持っているか、②高いデザインの完成度を持っているか、③現代に引用したい要素を持っているか、この3つの視点で100モデルを選出しました。スケッチという手段を用いて、すべてのモデルで綿密なリサーチを行っています。

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デザインの本質

100モデルのリサーチで生まれた膨大なテキストを量的分析したことで抽出された、時代を問わずシチズンモデルの根底に流れるデザインの本質を表す8か条の言葉。シチズンのデザイン行為のなかで常に念頭におくべき指標です。

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デザインの要素

100モデルのリサーチで生まれた膨大なテキストから「感情」を分析の軸として要素を抽出し、最終的に76のコードと11のカテゴリーに体系化しました。「シチズンの時計がユーザーにどのような感情を知覚させるのか?」ということを意味しており、時計デザインのヒント・テクニックなどを言語化したものと言えます。

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