自然の生命

CITIZEN L ARCLY Collection

https://ms.citizen.jp/assets/099_12-07_L ムービングダイヤ_01

 CITIZEN L には自然の中にある形状や光にインスパイアされたデザインテーマが多く、本モデルも「朝露」がテーマになっています。
 ケース上の3 粒のダイヤがケースカーブに沿ってサラサラと滑らかに動き、時字が文字板上に散るように配置されている様子が、何も知らずにこの時計を見たとしても、自然の情景を思い起こさせるようなストーリーが秘められているデザインです。
 パーツを見ていくと、文字板パターンや時字の配置、りゅうず位置、ケース形状など非対称な部分が多いにも関わらず、それぞれが均整の取れた位置に収まっているため、違和感や着けづらさはありません。非対称なデザインによって、自然の生命感を思わせるリズムや動きが生まれ、画一的な時間ではなく、ゆったりとした自然の時間を感じさせます。
 ダイヤモンドが多く使われておりジュエリー感のある時計ですが、時字の配置やケースとバンドの隙間の取り方に抜け感があり、普段使いも可能なデザインテイストになっています。

099_12-07_L ムービングダイヤ_02文字板やケースのダイヤモンド、白蝶貝の反射する光など、装飾的な要素を持ちながらも、ダイヤモンドが揺れ動く空間や、バンドの隙間などの間の取り方に抜け感があり、カジュアルな服装にも合いそうな軽やかさ。

099_12-07_L ムービングダイヤ_03ケースの周りにもう1つ枠があるようなデザイン。3石のダイヤモンドが左右に動く、一般的な腕時計にはない構造で、薄くて腕なじみがよい形にまとまっています。ケースには各所に細かく斜面が作られていて、豊かな光の反射が美しいだけでなく視覚的に薄く見せる効果もあります。

099_12-07_L ムービングダイヤ_04左右にサラサラと流れるように動くダイヤモンド。針以外にも動きのあるパーツが新鮮で、用がなくてもつい腕を見て、左右に傾けて見入ってしまう魅力があります。

099_12-07_L ムービングダイヤ_05デザインコンセプトの「朝露」がとてもよく感じられるデザイン。放射状に伸びる文字板パターンに沿って、ダイヤや植字がキラキラと零れるように配置されていて、有機的な美しさが感じられます。ランダムに配置されているように見えて、実は時字の位置に1 つずつ、植字やダイヤモンドがセッティングされています。

099_12-07_L ムービングダイヤ_06丸くツヤツヤとした面と、花のつぼみのような有機的な形状が、ケースデザインと合致しています。角がなく、触り心地が良いりゅうず。

099_12-07_L ムービングダイヤ_07外側のリングと、内側の時計本体は別パーツで構成されています。ケースサイズは若干大きめですが、ダイヤが組み込まれている部分に抜けた空間があることや各所に細かく斜面をとることで、大きさや幅を小さく見せています。

099_12-07_L ムービングダイヤ_08外・中駒ともにカット面はなく、柔らかい曲面の形状。ケースと文字板の雰囲気に合っていて、肌なじみも良く、両開きタイプのプッシュ式中留めがついています。

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 70 年代、時刻表示の新しい表示方式であるデジタル表示が開発されました。それは当時、近未来時計への期待を感じさせる表示機能でした。  この時計はデジタル表示の有効性を活かし、カリキュレーター(電卓)機能を初めて腕時計に追加するという発想のもとデザインされました。  時計と電卓機能の共有化を成し遂げた国産初の腕時計は、中央に表示モニター/外周に放射状に23 個のプッシュボタンを配置するという個性的なデザインスタイルで表現されています。腕時計のケースの基本である丸形状での表現をやり遂げたことが腕時計デザイナーならではの発想だと感じます。  15 度刻みに配置されたプッシュボタンの人工的な輝き。ケースとバンドの凹凸の無いシンプルなライン。これらは従来の挽き加工によるものであり、厚みのあるケースとクールなデジタル表示の組合せは新旧技術のアンバランスなレトロフューチャー感を生み出しています。  加えてこの初期モデルは金色で統一され、外装には各部材に異なる質感を持つ金色を巧みに使い分け、派手な色調にも関わらず品のある趣を醸しだしています。  特徴のある操作ボタンのレイアウトはスタンダードとはなりませんでしたが、先陣を切ったカッコよさ、誇りを感じさせます。

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