Marie Yoshida

DESIGNER

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名前
吉田 麻里恵
専門
プロダクトデザイン
地域
日本
経歴
入社後、シチズンブランド国内向けデザイン、シチズンブランド北米向けデザインを担当。2000年に香港へ赴任し、生産現場の近くで様々なデザイン開発を経験。グローバル市場向けの「CITIZEN-L」のブランドの立ち上げにも携わる。現在はレディスデザイン全般を担当する。
趣味
野菜作り
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時を感じる

シチズン エル は2016年より “サスティナブル“をテーマにした製品づくりを開始しました。“エシカル“なアプローチとジュエリーデザインを結び付けた新感覚ラグジュアリーウオッチとして、コンセプトを象徴するモデルを提案する企画が立ち上がりました。

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自然を感じる

私が2016年の立ち上げから関わっているシチズン エルでは、サスティナブルな観点で、いろいろな取り組みを行ってきました。最近はリモートワークが増え、人々がよりリラックスした生活を求める中で、新しい女性の生活スタイルに合うものを作る必要性を感じていました。そして、次の新しいモノづくりを考えていたときに、バイオミミクリーという言葉に出会いました。

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優しいディテール

 デュラテクトサクラピンクを日本ではじめて採用し、その大人っぽく気品のある色の雰囲気を表現しようと試みたモデル。日本人の肌に合い、ちょっと控えめで凛とした表情をたたえたサクラピンクの色をコンセプトの中心にした新しいデザインアプローチにより、これまでの国内市場の売れ筋とは一味違う新鮮な魅力を感じさせるモデルとなっています。  全体的には落ち着いたデザインですが、見たことの無い新しい色合いと気品に誘われ、手に取りたくなるデザインとなっています。文字板は見やすく、ローマ数字と針も黒一色。見えてくる色を少なくしてサクラピンクが引き立ち、シンプルな印象と凛とした個性を与えています。  一見直線的なローマ数字のフォントは細部にカーブを施すことで、フォントに強弱が生まれ女性らしい強さを表しています。また、見返しリングのミルグレイン表現は、ケースのサクラピンクと文字板の境界を柔らかくつなぎ、エレガントな一体感を感じさせる効果を生んでいます。  優しく主張しすぎず、ディテールの丁寧さによって、長く使っていくうちに愛しさを感じるデザインとなっています。

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確かさ

 このモデルは「超硬合金」という、当時有数の優れた美しさと硬度を持つ素材で作られ、高精度クオーツムーブメントを採用したものです。  “美しさと確かさ”という素材の特性を活かし、冴えた磨きの品質を一番アピールできる形状を求めた結果が、このフラットな面で構成されたケース、エッジの立った規則的な溝、ラグを廃した無駄のないケースライン等に表れています。  文字板も、細く洗練された時字にしっかりと太い針を組み合わせ、精度の高さを誇示するように堂々としたフェイスデザインとなっています。  確かな技術こそが美しいものを生み出せる、その自信が随所に見られ、堂々とした個性を持つモデルとなっています。

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軽快さ

 CITIZEN Cal. F は、シチズン初の男性用腕時計として開発されました。男性用としてデザインされたものですが、手巻き時計のごつさも厚みも感じさせず、モダンでスマートな全体感を持ちます。  ケース上面の平らなヘアライン面が大胆ですが、ケースサイドのミラー面が柔らかい効果を生み、すっきりエレガントにまとまっています。また、文字板の絶妙な2 色の組合せが小粋な印象を与えます。  「針」「フォント」には細い線を取り入れ、緊張感と軽やかさの絶妙なバランスをとっています。  当時の流行も感じさせる洒脱で軽快な佇まいは、今でも新鮮に感じられます。

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SOLID FLOWER

 チタニウム製の時計。チタニウムはどことなくタフなイメージがありますが、この時計のデザインは繊細さからアプローチされています。初めて見たときは、まるでミニチュアの花のような印象を受けました。  デザインの中に、複数の曲線がダイナミックに用いられています。葉のような形をしたバンド、花の形をしたりゅうず、文字板にも花の模様が浮かんでいます。ローマ数字の時字はエレガントな雰囲気を時計に与え、女性をターゲットにデュラテクトプラチナが施されています。これらの要素は、この時計の華やかで女性的な雰囲気の美しさを際立たせると同時に、チタニウムの硬質さ・軽量さという利点を持ちながら、タフなイメージを軽減させます。  さながら、「ソリッド・フラワー」とでも呼ぶべきものがこうして出来上がりました。

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自然の生命

 CITIZEN L には自然の中にある形状や光にインスパイアされたデザインテーマが多く、本モデルも「朝露」がテーマになっています。  ケース上の3 粒のダイヤがケースカーブに沿ってサラサラと滑らかに動き、時字が文字板上に散るように配置されている様子が、何も知らずにこの時計を見たとしても、自然の情景を思い起こさせるようなストーリーが秘められているデザインです。  パーツを見ていくと、文字板パターンや時字の配置、りゅうず位置、ケース形状など非対称な部分が多いにも関わらず、それぞれが均整の取れた位置に収まっているため、違和感や着けづらさはありません。非対称なデザインによって、自然の生命感を思わせるリズムや動きが生まれ、画一的な時間ではなく、ゆったりとした自然の時間を感じさせます。  ダイヤモンドが多く使われておりジュエリー感のある時計ですが、時字の配置やケースとバンドの隙間の取り方に抜け感があり、普段使いも可能なデザインテイストになっています。