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PROMASTER AQUALAND

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 オールアナログ式の水深計付きダイバーズウオッチ。アナログの持つ親しみやすさや視認性の良さを最大のポイントにして、余分な機能は出来るだけ省き、徹底的に使いやすさを追求することでベネフィットを向上させています。
 Cal. B740は、ダイビングに欠かせない時刻と水深を指針によって同時表示します。時分針と同軸に深度針を設け、いつも見慣れている時計感覚で針の角度によって現在深度が容易に読み取れます。すなわち、切分一目盛が1 m 表示になっているため、深度針が「何分」を表示しているかで水深を知ることができ、何m 潜れるかも一目で分かります。これは夜光針によって暗所でも有効です。
 レジスターリングのタイプには大きく分けて2通りあります。ローレットカットを全周に配置して摩擦で指を引っ掛けて回すタイプ。もう一方は6つくらいの大きなブロックを配置して掴んで回すタイプ。本モデルは前者にあたり、火山のような形状をしているため指の腹まで引っ掛かり、非常に回しやすくなっています。
 ケースの裏形状については、センサーの下への出っ張りをなだらかな曲面で覆って一体感のあるものに仕上げられています。また複雑な三次曲面の構成はとても腕当たりが良く、優しさが感じられます。

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038_05-09_ボルケーノ_04水深表示が見慣れているアナログ時計と同じ角度で表記されているため、針の角度だけで水深を読み取ることができます。また、3 / 6 / 9 m の表示はダイビングの減圧で使われる単位が10 フィート=約3 mのため、分かりやすいようになっています。深度針が時分針より上に配置されているので、どんな場合/角度からでも水深を読み取れるように考えられています。

038_05-09_ボルケーノ_05レジスターリングのローレットカットが全周に配置され火山のような形状をしており、さほど掴む力を必要とせずに摩擦で指の腹に掛かり回すことができます。高さもありダイナミックなイメージを与えています。

センサーがケースと裏ぶたの合面より下に出っ張っていますが、ケースの裏形状はそれをなだらかな曲面で覆い一体感のあるものに仕上げられています。複雑な三次曲面の構成によりフィット感を重視した腕当たりの良い裏形状。

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レトロフューチャー

 70 年代、時刻表示の新しい表示方式であるデジタル表示が開発されました。それは当時、近未来時計への期待を感じさせる表示機能でした。  この時計はデジタル表示の有効性を活かし、カリキュレーター(電卓)機能を初めて腕時計に追加するという発想のもとデザインされました。  時計と電卓機能の共有化を成し遂げた国産初の腕時計は、中央に表示モニター/外周に放射状に23 個のプッシュボタンを配置するという個性的なデザインスタイルで表現されています。腕時計のケースの基本である丸形状での表現をやり遂げたことが腕時計デザイナーならではの発想だと感じます。  15 度刻みに配置されたプッシュボタンの人工的な輝き。ケースとバンドの凹凸の無いシンプルなライン。これらは従来の挽き加工によるものであり、厚みのあるケースとクールなデジタル表示の組合せは新旧技術のアンバランスなレトロフューチャー感を生み出しています。  加えてこの初期モデルは金色で統一され、外装には各部材に異なる質感を持つ金色を巧みに使い分け、派手な色調にも関わらず品のある趣を醸しだしています。  特徴のある操作ボタンのレイアウトはスタンダードとはなりませんでしたが、先陣を切ったカッコよさ、誇りを感じさせます。

https://ms.citizen.jp/assets/100_12-08_L 漆玉_01

光を感じる時計

 漆玉、ダイヤモンド、スモークガラス。それぞれの光の反射が、光源や時刻によっても違った表情を見せる奥行きのあるモデルです。ケース形状や文字板デザインがシンプルだからこそ、ディテールの美しさが映え、機械的な時ではなく、光が映し出すゆるやかな時を感じることができます。  文字板に時字はないものの、時分針は見やすく、時計としての機能を併せ持つブレスレットという印象です。  また、漆をいわゆる伝統的な見せ方ではなく、モダンなデザインで時計と融合させており、伝統技術の現代的な表現も楽しむことができます。  アシンメトリーな形状ながらも着けやすく、モダンなジュエリーを身につけているような特別感があります。

https://ms.citizen.jp/assets/099_12-07_L ムービングダイヤ_01

自然の生命

 CITIZEN L には自然の中にある形状や光にインスパイアされたデザインテーマが多く、本モデルも「朝露」がテーマになっています。  ケース上の3 粒のダイヤがケースカーブに沿ってサラサラと滑らかに動き、時字が文字板上に散るように配置されている様子が、何も知らずにこの時計を見たとしても、自然の情景を思い起こさせるようなストーリーが秘められているデザインです。  パーツを見ていくと、文字板パターンや時字の配置、りゅうず位置、ケース形状など非対称な部分が多いにも関わらず、それぞれが均整の取れた位置に収まっているため、違和感や着けづらさはありません。非対称なデザインによって、自然の生命感を思わせるリズムや動きが生まれ、画一的な時間ではなく、ゆったりとした自然の時間を感じさせます。  ダイヤモンドが多く使われておりジュエリー感のある時計ですが、時字の配置やケースとバンドの隙間の取り方に抜け感があり、普段使いも可能なデザインテイストになっています。

https://ms.citizen.jp/assets/098_12-06_エクシード ユーロス_01

最小認知要素から 装飾するプロセス

 「バンド・針・丸」これは人々が腕時計と認知できる最小構成要素です。  ◆腕時計は、バンドがあっての“腕”時計である。  ◆腕時計は、針があっての腕“時計”である。  ◆時間は、繰り返される天体の周期(丸)から   作られた。  本モデルは、この3 つの要素に焦点を当てた「腕時計」のデザインのお手本のように思います。これらの3つの要素に豪華な装飾を施すことで、他の要素との主従関係をはっきりさせています。  ユーザーが求める「腕時計らしさ」と、ユーザーが満足する「装飾品としての美しさ」を兼ね備えた、全ての腕時計のお手本ではないでしょうか。