触るデザイン

PROMASTER PROFESSIONAL DIVER 1000m

https://ms.citizen.jp/assets/064_08-02_1000 m ダイバー_01

 この時計はプロフェッショナル潜水用ダイバー時計として「機能」と「使いやすさ」が両立された好例です。
 プロマスターはデザインが機能を阻害してはいけません。それゆえ各部の形状に多くの配慮がされています。レジを上面から押し下げて回転させる逆回転防止レジスターリング構造に加え、9 時のロックレバーで簡単に操作できるダブルロックシステムを採用。滑りにくいりゅうず形状、回しやすいレジスターリングデザイン、腕に当たる部分はエッジを無くした滑らかなディテール。
 この時計にはさらに特別な機能が与えられています。それは「レジスターリング分解構造」で砂の混入時にユーザーが自分で分解掃除が可能。腕時計は本来分解してはいけないもの、ましてやダイバー時計です。その意外性と、自分のツールをメンテナンスできる喜びという満足感をユーザーに与えます。プロフェッショナルギアとしての存在感と満足感を両立させながら、心地良さ、安心感も生み出したことに大きな価値があるモデルと言えます。
 機能性や装着感、それらが完全であればユーザーに安心感と心地良さを与えることができ、ユーザーの喜びに繋がる。デザインをする上で重要なポイントは多くありますがそれらが揃った製品はまさに「ユーザーフレンドリー」と呼ぶに相応しいと思います。

064_08-02_1000 m ダイバー_02メカを使用したプロフェッショナルダイバー。プロフェッショナルツールとして迫力のあるケースデザインで分解掃除が可能な画期的モデル。ベゼルロック機構と合わせて個性的な印象が強く全てのディテールが機能に由来しています。逆アール面を持つベゼル形状がユニーク。

064_08-02_1000 m ダイバー_03上面から押して回転させる片回転レジスターリング機構。上面にはユニークなフォントをしっかり刻印。分解時に回すリングには外周に綾目カットを施しています。

064_08-02_1000 m ダイバー_04シチズンの飽和潜水ダイバー時計に伝統的によく使われてきた潜水夫モチーフ。レリーフ調にしっかりと深く刻印され存在感があります。

064_08-02_1000 m ダイバー_051000 mに耐える丈夫なストラップはケースにねじ固定されています。バックルもそれに相応しい強度と堅牢性を合わせ持ち安心感があります。ウエットスーツ用に延長ストラップも付属。

064_08-02_1000 m ダイバー_069時側には「回転ロック機構」を設けています。レジスターリングの片回転構造にプラスし完全に誤作動での回転を防止します。レジスターリング上面は深いアールカットを施し回しやすさに貢献。

064_08-02_1000 m ダイバー_08レジスターリング内に砂等が混入した場合、ユーザーが簡単に分解掃除ができる画期的な分解構造のシステム。シンプルで分かりやすく簡単に行うことができます。こういう点がプロフェッショナルツールとしての価値を高めています。

064_08-02_1000 m ダイバー_07半円で構成された文字板のインデックスデザインは視認性に大きく貢献。PROFESSIONALのロゴがこの時計のポテンシャルを主張。

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レトロフューチャー

 70 年代、時刻表示の新しい表示方式であるデジタル表示が開発されました。それは当時、近未来時計への期待を感じさせる表示機能でした。  この時計はデジタル表示の有効性を活かし、カリキュレーター(電卓)機能を初めて腕時計に追加するという発想のもとデザインされました。  時計と電卓機能の共有化を成し遂げた国産初の腕時計は、中央に表示モニター/外周に放射状に23 個のプッシュボタンを配置するという個性的なデザインスタイルで表現されています。腕時計のケースの基本である丸形状での表現をやり遂げたことが腕時計デザイナーならではの発想だと感じます。  15 度刻みに配置されたプッシュボタンの人工的な輝き。ケースとバンドの凹凸の無いシンプルなライン。これらは従来の挽き加工によるものであり、厚みのあるケースとクールなデジタル表示の組合せは新旧技術のアンバランスなレトロフューチャー感を生み出しています。  加えてこの初期モデルは金色で統一され、外装には各部材に異なる質感を持つ金色を巧みに使い分け、派手な色調にも関わらず品のある趣を醸しだしています。  特徴のある操作ボタンのレイアウトはスタンダードとはなりませんでしたが、先陣を切ったカッコよさ、誇りを感じさせます。

https://ms.citizen.jp/assets/100_12-08_L 漆玉_01

光を感じる時計

 漆玉、ダイヤモンド、スモークガラス。それぞれの光の反射が、光源や時刻によっても違った表情を見せる奥行きのあるモデルです。ケース形状や文字板デザインがシンプルだからこそ、ディテールの美しさが映え、機械的な時ではなく、光が映し出すゆるやかな時を感じることができます。  文字板に時字はないものの、時分針は見やすく、時計としての機能を併せ持つブレスレットという印象です。  また、漆をいわゆる伝統的な見せ方ではなく、モダンなデザインで時計と融合させており、伝統技術の現代的な表現も楽しむことができます。  アシンメトリーな形状ながらも着けやすく、モダンなジュエリーを身につけているような特別感があります。

https://ms.citizen.jp/assets/099_12-07_L ムービングダイヤ_01

自然の生命

 CITIZEN L には自然の中にある形状や光にインスパイアされたデザインテーマが多く、本モデルも「朝露」がテーマになっています。  ケース上の3 粒のダイヤがケースカーブに沿ってサラサラと滑らかに動き、時字が文字板上に散るように配置されている様子が、何も知らずにこの時計を見たとしても、自然の情景を思い起こさせるようなストーリーが秘められているデザインです。  パーツを見ていくと、文字板パターンや時字の配置、りゅうず位置、ケース形状など非対称な部分が多いにも関わらず、それぞれが均整の取れた位置に収まっているため、違和感や着けづらさはありません。非対称なデザインによって、自然の生命感を思わせるリズムや動きが生まれ、画一的な時間ではなく、ゆったりとした自然の時間を感じさせます。  ダイヤモンドが多く使われておりジュエリー感のある時計ですが、時字の配置やケースとバンドの隙間の取り方に抜け感があり、普段使いも可能なデザインテイストになっています。

https://ms.citizen.jp/assets/098_12-06_エクシード ユーロス_01

最小認知要素から 装飾するプロセス

 「バンド・針・丸」これは人々が腕時計と認知できる最小構成要素です。  ◆腕時計は、バンドがあっての“腕”時計である。  ◆腕時計は、針があっての腕“時計”である。  ◆時間は、繰り返される天体の周期(丸)から   作られた。  本モデルは、この3 つの要素に焦点を当てた「腕時計」のデザインのお手本のように思います。これらの3つの要素に豪華な装飾を施すことで、他の要素との主従関係をはっきりさせています。  ユーザーが求める「腕時計らしさ」と、ユーザーが満足する「装飾品としての美しさ」を兼ね備えた、全ての腕時計のお手本ではないでしょうか。