繋ぐかたち

Eco-Drive Bluetooth Caliber.W770

https://ms.citizen.jp/assets/010_01-10_BLUETOOTH_01

 スマートフォンとBluetooth®を介してリンクする腕時計。時間を示す時計という本質を持ちながらも、Bluetooth®という目には見えない機能が形状で表現されていて、私たちとスマートフォンを繋いでくれているように感じられます。
 ケース形状はシャープかつ滑らかな造形。ケースサイドを大胆に刈り上げ、細いヘアライン面を残し、薄さやエッジ感を表現。その細いヘアライン面は柔らかいラグ足先のアールに繋がっていて、その面の流れはスマートフォンを想起させます。シャープさの中にもどこか柔らかく優しい印象があり、ディスプレイのように広くガラスが使用されていて、カットされたガラスがより一層先進的な印象を与えています。
 文字板は2 時位置のサブダイヤルに表示が集中していますが、情報が整理されており、仕上げがマットで視認性も良好。複雑ながら整理され、独特なバランスを持った文字板は、高機能で新しい“計器”のような印象を受けます。

010_01-10_BLUETOOTH_02カットガラスと短めの時字が印象的。時計のような、家電のような新しさを感じさせる。大きめのプッシュボタンがスタンダードな時計では留まらない、ツールとしての存在感を放つ。

010_01-10_BLUETOOTH_03ケース上面と下面を大胆にカットしている。大胆な造形の中にも中心に細く残っている平面が繊細さを感じさせる。

010_01-10_BLUETOOTH_04文字板の時字が見返しリングのスリットに繋がっています。内から外への広がりを感じる、伸びやかな印象。

010_01-10_BLUETOOTH_052 時位置のサブダイヤルがマット仕上げで目を引きます。6 時位置の機能表示を左右対称にするなどのバランスが計器のような印象を受けます。

010_01-10_BLUETOOTH_06立体的な形状の見返しリング。下部に空間があり、浮遊感、先進的な印象を与えています。

010_01-10_BLUETOOTH_09大胆だが繊細な面構成。薄く見えるサイド面、その細い面は滑らかなラグ先に繋がっています。

010_01-10_BLUETOOTH_07ぎっしり表示が入った裏ぶたは、ハイテクな時計の証。

010_01-10_BLUETOOTH_10直線的でスマートな機能表示フォント。

010_01-10_BLUETOOTH_08ウレタンバンド裏側には細かなパターンが入っています。汗抜き効果を狙ったもので、使い心地や扱いやすさも忘れていません。

WATCH

CREDIT

RELATED

https://ms.citizen.jp/assets/070_10-02_カリキュレーター_01

レトロフューチャー

 70 年代、時刻表示の新しい表示方式であるデジタル表示が開発されました。それは当時、近未来時計への期待を感じさせる表示機能でした。  この時計はデジタル表示の有効性を活かし、カリキュレーター(電卓)機能を初めて腕時計に追加するという発想のもとデザインされました。  時計と電卓機能の共有化を成し遂げた国産初の腕時計は、中央に表示モニター/外周に放射状に23 個のプッシュボタンを配置するという個性的なデザインスタイルで表現されています。腕時計のケースの基本である丸形状での表現をやり遂げたことが腕時計デザイナーならではの発想だと感じます。  15 度刻みに配置されたプッシュボタンの人工的な輝き。ケースとバンドの凹凸の無いシンプルなライン。これらは従来の挽き加工によるものであり、厚みのあるケースとクールなデジタル表示の組合せは新旧技術のアンバランスなレトロフューチャー感を生み出しています。  加えてこの初期モデルは金色で統一され、外装には各部材に異なる質感を持つ金色を巧みに使い分け、派手な色調にも関わらず品のある趣を醸しだしています。  特徴のある操作ボタンのレイアウトはスタンダードとはなりませんでしたが、先陣を切ったカッコよさ、誇りを感じさせます。

https://ms.citizen.jp/assets/100_12-08_L 漆玉_01

光を感じる時計

 漆玉、ダイヤモンド、スモークガラス。それぞれの光の反射が、光源や時刻によっても違った表情を見せる奥行きのあるモデルです。ケース形状や文字板デザインがシンプルだからこそ、ディテールの美しさが映え、機械的な時ではなく、光が映し出すゆるやかな時を感じることができます。  文字板に時字はないものの、時分針は見やすく、時計としての機能を併せ持つブレスレットという印象です。  また、漆をいわゆる伝統的な見せ方ではなく、モダンなデザインで時計と融合させており、伝統技術の現代的な表現も楽しむことができます。  アシンメトリーな形状ながらも着けやすく、モダンなジュエリーを身につけているような特別感があります。

https://ms.citizen.jp/assets/099_12-07_L ムービングダイヤ_01

自然の生命

 CITIZEN L には自然の中にある形状や光にインスパイアされたデザインテーマが多く、本モデルも「朝露」がテーマになっています。  ケース上の3 粒のダイヤがケースカーブに沿ってサラサラと滑らかに動き、時字が文字板上に散るように配置されている様子が、何も知らずにこの時計を見たとしても、自然の情景を思い起こさせるようなストーリーが秘められているデザインです。  パーツを見ていくと、文字板パターンや時字の配置、りゅうず位置、ケース形状など非対称な部分が多いにも関わらず、それぞれが均整の取れた位置に収まっているため、違和感や着けづらさはありません。非対称なデザインによって、自然の生命感を思わせるリズムや動きが生まれ、画一的な時間ではなく、ゆったりとした自然の時間を感じさせます。  ダイヤモンドが多く使われておりジュエリー感のある時計ですが、時字の配置やケースとバンドの隙間の取り方に抜け感があり、普段使いも可能なデザインテイストになっています。

https://ms.citizen.jp/assets/098_12-06_エクシード ユーロス_01

最小認知要素から 装飾するプロセス

 「バンド・針・丸」これは人々が腕時計と認知できる最小構成要素です。  ◆腕時計は、バンドがあっての“腕”時計である。  ◆腕時計は、針があっての腕“時計”である。  ◆時間は、繰り返される天体の周期(丸)から   作られた。  本モデルは、この3 つの要素に焦点を当てた「腕時計」のデザインのお手本のように思います。これらの3つの要素に豪華な装飾を施すことで、他の要素との主従関係をはっきりさせています。  ユーザーが求める「腕時計らしさ」と、ユーザーが満足する「装飾品としての美しさ」を兼ね備えた、全ての腕時計のお手本ではないでしょうか。