素直に時を読める

KINDER TIME

https://ms.citizen.jp/assets/086_11-09_キンダータイム_01

 キンダータイムは「子どもは時刻を読むのに苦労している」という問題を、時の表示方法を分かりやすくすることで解決した、子どもに寄り添う時計です。
 時を時間帯で示したこと、時針、分針とその示す所を色で分けたこと、この2つが「素直に時を読める」最大の配慮です。また、秒針が切分にしっかり届いている所も、時を読みやすくする気づかいが感じられます。
 ビビッドで元気のよい赤と黄の色合いや、文字板に入ったエンブレムのようなシチズンロゴ、ピカピカのランドセルを思わせる真っ赤な革バンドなど、どこまでもワクワクするデザインです。
 そんな子ども心をくすぐる時計ですが、子ども用らしからぬ一面も持ち合わせています。時を読みやすくするために、子ども用にしては少し大きめのケースサイズになっています。シャープでエッジの立った面形状は、子ども向けにしてはやや鋭い印象を受けますが、無駄のない潔さが文字板の可愛らしさを上手く引き締めています。シンプルな中にチャーミングさのある読みやすいアラビア数字は、大人にとっても魅力的です。
 とことん子どもに寄り添いながらも、子ども用だからと手を抜くことのなかったデザインの力を感じます。

086_11-09_キンダータイム_02子ども用の時計ながら大人が着けてもよい大きめサイズ。ラグもカッチリしていて安心感のあるカタチ。

086_11-09_キンダータイム_03厚みがあり、前にせり出したガラスが特徴的。エッジが立っていて、一見子ども向けとは思えないシャープさがあります。

086_11-09_キンダータイム_04子ども用にしては少し大きめのケースサイズ。がっしりしたラグが安心感を与えます。

086_11-09_キンダータイム_07細めのベゼルに、前にせり出したボリュームのあるガラスが特徴的な、シャープでエッジのある、子ども用には見えない潔いケース形状。

086_11-09_キンダータイム_10大きく子どもの指でも回しやすいりゅうずは、ぷっくりとしていてシチズンマークに誇らしさが感じられます。

086_11-09_キンダータイム_05子ども心をくすぐる真っ赤なランドセルカラーの革バンドは、質感まで艶がありピカピカのランドセルのようです。

086_11-09_キンダータイム_08時を時間帯で示す、新しい表示の仕方。

086_11-09_キンダータイム_11シンプルな中にチャーミングなクセがある、読みやすく愛らしいアラビア数字。

086_11-09_キンダータイム_06円形配置されたキンダータイムのロゴや、エンブレムのようなカタカナのシチズンマークはフレンドリーで愛らしさがあります。

086_11-09_キンダータイム_09時針・分針とその示す所の色を同じにして、時間を読み取りやすく工夫しています。

086_11-09_キンダータイム_12シャープでエッジのある、子ども用には見えない潔いケース形状。ガラスは立体的で文字板が前にせり出し、ユーザーにより近く、より読みやすくなっています。

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レトロフューチャー

 70 年代、時刻表示の新しい表示方式であるデジタル表示が開発されました。それは当時、近未来時計への期待を感じさせる表示機能でした。  この時計はデジタル表示の有効性を活かし、カリキュレーター(電卓)機能を初めて腕時計に追加するという発想のもとデザインされました。  時計と電卓機能の共有化を成し遂げた国産初の腕時計は、中央に表示モニター/外周に放射状に23 個のプッシュボタンを配置するという個性的なデザインスタイルで表現されています。腕時計のケースの基本である丸形状での表現をやり遂げたことが腕時計デザイナーならではの発想だと感じます。  15 度刻みに配置されたプッシュボタンの人工的な輝き。ケースとバンドの凹凸の無いシンプルなライン。これらは従来の挽き加工によるものであり、厚みのあるケースとクールなデジタル表示の組合せは新旧技術のアンバランスなレトロフューチャー感を生み出しています。  加えてこの初期モデルは金色で統一され、外装には各部材に異なる質感を持つ金色を巧みに使い分け、派手な色調にも関わらず品のある趣を醸しだしています。  特徴のある操作ボタンのレイアウトはスタンダードとはなりませんでしたが、先陣を切ったカッコよさ、誇りを感じさせます。

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 漆玉、ダイヤモンド、スモークガラス。それぞれの光の反射が、光源や時刻によっても違った表情を見せる奥行きのあるモデルです。ケース形状や文字板デザインがシンプルだからこそ、ディテールの美しさが映え、機械的な時ではなく、光が映し出すゆるやかな時を感じることができます。  文字板に時字はないものの、時分針は見やすく、時計としての機能を併せ持つブレスレットという印象です。  また、漆をいわゆる伝統的な見せ方ではなく、モダンなデザインで時計と融合させており、伝統技術の現代的な表現も楽しむことができます。  アシンメトリーな形状ながらも着けやすく、モダンなジュエリーを身につけているような特別感があります。

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自然の生命

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最小認知要素から 装飾するプロセス

 「バンド・針・丸」これは人々が腕時計と認知できる最小構成要素です。  ◆腕時計は、バンドがあっての“腕”時計である。  ◆腕時計は、針があっての腕“時計”である。  ◆時間は、繰り返される天体の周期(丸)から   作られた。  本モデルは、この3 つの要素に焦点を当てた「腕時計」のデザインのお手本のように思います。これらの3つの要素に豪華な装飾を施すことで、他の要素との主従関係をはっきりさせています。  ユーザーが求める「腕時計らしさ」と、ユーザーが満足する「装飾品としての美しさ」を兼ね備えた、全ての腕時計のお手本ではないでしょうか。