エッジの魅力を引き出す

SATELLITE WAVE F100

https://ms.citizen.jp/assets/008_01-08_SATELLITE WAVE F100_01

 商品コンセプトの一つである「スピード感」を表現するため、スリムに見せる面取りやエッジーなプロフィールを多用。特に鋭利な刃物で削ぎ落としたような多面体ケースは印象的で、他に類を見ない独創性があります。
 3Dソフトによる設計ならではと思わせる造型ディテールが随所に見られ、ケースのイメージに合わせ、角や斜面、テーパードラインを多用した子部品、文字板や針、フォントなど、細かいディテールにまでデザイナーの個性が表れています。稜線のエッジ、プロフィールのエッジのアレンジには特に拘りを感じます。
 ケースに比べてメタルバンドはややおとなしい造型となっていますが、その分腕馴染みへの配慮が感じられます。

008_01-08_SATELLITE WAVE F100_02モデル全体にトライアングル的にエッジを強調したアレンジが見られます。

008_01-08_SATELLITE WAVE F100_03ベゼルを厚くしてその分ケース本体を薄く見せたり、裏ぶた外周に段差を設けたり、出来るだけ薄く見せる工夫がされています。

008_01-08_SATELLITE WAVE F100_044つのフラット面を持つ個性的なセンター形状。

008_01-08_SATELLITE WAVE F100_07細くてシャープな隠れ面が存在します。

008_01-08_SATELLITE WAVE F100_10テーパーがかかった、4つの溝が特徴的なりゅうず。

008_01-08_SATELLITE WAVE F100_05中抜き形状と斜めのラインが個性的なプッシュボタンは、薄くて非常にシャープな印象。

008_01-08_SATELLITE WAVE F100_08見返しリング上に時字を配置し、時字を浮かせることで立体感が演出されています。フィン形状をした文字板外周パーツは、スピード感を感じさせます。

008_01-08_SATELLITE WAVE F100_11フォントは斜めのラインを多用しており、ケースデザインと合った個性的なフォント。

008_01-08_SATELLITE WAVE F100_06ねじれ面や段差による境界線など、3Dソフトならではの立体的な造型が新しさを感じさせる文字板。

008_01-08_SATELLITE WAVE F100_09針のプロフィールもエッジやテーパードラインが多く、個性的な形状。

008_01-08_SATELLITE WAVE F100_12針の印刷の入れ方も特徴的で、シュッとしたスピード感を感じさせるデザイン。

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