機能性追求の先に 生まれるカタチ

PROFESSIONAL DIVER 1300m

https://ms.citizen.jp/assets/071_10-03_1300 m ダイバー_01

 1300mの防水機能を備える強靭な時計を演出するために、見た目にも安定した塊感のある正方形のフォルムです。過度な装飾を省き、必用な機能のみを追求しています。
 極力側面の凹凸を無くし、グローブを着けたままでも操作できるように、ベゼルには大きな切り込みが入っています。正面は、12 時 - 3 時の1/4部分(りゅうず部を除く)を90°ずつ回転コピーした、異型モデルでは稀なフォルムであり、このモデルの特徴でもあります。
 飽和潜水から浮上した際、ケースの内圧が上がり、ガラスが飛び出ないための固定用4 本ねじも見事にデザインされています。
 光の届かない暗い海の中での視認性を考慮して、針は全て形状が異なり、文字板は針とのマッチングも考えられています。
 過酷な使用環境での機能性を追求し、無駄を省き生まれた、シチズンが考える「機能美」を具現化したデザインと言えます。

071_10-03_1300 m ダイバー_02グローブをはめていても回しやすいベゼル形状。手首にりゅうずが当たらない工夫。機能から生まれたフォルム。丸みを帯びながら力強く安心感を与えるフォルム。

071_10-03_1300 m ダイバー_03腕へのフィット感を考えられた、ラグのないケースデザイン。

071_10-03_1300 m ダイバー_044所のベゼルを保護するガードと逆回転防止ロック機構の操作性を高めるための大きな凹凸形状。

071_10-03_1300 m ダイバー_05裏ぶたはケースに潜り込ませ、極力凹凸を無くしたデザイン。

071_10-03_1300 m ダイバー_0812時 - 3時の1/4部分を90°ずつ回転コピーした塊感あるスクエアなケースは、強靭さと安心感を与えています。

071_10-03_1300 m ダイバー_0612時位置をいち早く認識でき、針との組合せを考慮して、確実に時刻を読み取れるように考えられた文字板デザイン。

071_10-03_1300 m ダイバー_07視認性を考慮して、3本の針は全て形の違うデザイン。

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レトロフューチャー

 70 年代、時刻表示の新しい表示方式であるデジタル表示が開発されました。それは当時、近未来時計への期待を感じさせる表示機能でした。  この時計はデジタル表示の有効性を活かし、カリキュレーター(電卓)機能を初めて腕時計に追加するという発想のもとデザインされました。  時計と電卓機能の共有化を成し遂げた国産初の腕時計は、中央に表示モニター/外周に放射状に23 個のプッシュボタンを配置するという個性的なデザインスタイルで表現されています。腕時計のケースの基本である丸形状での表現をやり遂げたことが腕時計デザイナーならではの発想だと感じます。  15 度刻みに配置されたプッシュボタンの人工的な輝き。ケースとバンドの凹凸の無いシンプルなライン。これらは従来の挽き加工によるものであり、厚みのあるケースとクールなデジタル表示の組合せは新旧技術のアンバランスなレトロフューチャー感を生み出しています。  加えてこの初期モデルは金色で統一され、外装には各部材に異なる質感を持つ金色を巧みに使い分け、派手な色調にも関わらず品のある趣を醸しだしています。  特徴のある操作ボタンのレイアウトはスタンダードとはなりませんでしたが、先陣を切ったカッコよさ、誇りを感じさせます。

https://ms.citizen.jp/assets/100_12-08_L 漆玉_01

光を感じる時計

 漆玉、ダイヤモンド、スモークガラス。それぞれの光の反射が、光源や時刻によっても違った表情を見せる奥行きのあるモデルです。ケース形状や文字板デザインがシンプルだからこそ、ディテールの美しさが映え、機械的な時ではなく、光が映し出すゆるやかな時を感じることができます。  文字板に時字はないものの、時分針は見やすく、時計としての機能を併せ持つブレスレットという印象です。  また、漆をいわゆる伝統的な見せ方ではなく、モダンなデザインで時計と融合させており、伝統技術の現代的な表現も楽しむことができます。  アシンメトリーな形状ながらも着けやすく、モダンなジュエリーを身につけているような特別感があります。

https://ms.citizen.jp/assets/099_12-07_L ムービングダイヤ_01

自然の生命

 CITIZEN L には自然の中にある形状や光にインスパイアされたデザインテーマが多く、本モデルも「朝露」がテーマになっています。  ケース上の3 粒のダイヤがケースカーブに沿ってサラサラと滑らかに動き、時字が文字板上に散るように配置されている様子が、何も知らずにこの時計を見たとしても、自然の情景を思い起こさせるようなストーリーが秘められているデザインです。  パーツを見ていくと、文字板パターンや時字の配置、りゅうず位置、ケース形状など非対称な部分が多いにも関わらず、それぞれが均整の取れた位置に収まっているため、違和感や着けづらさはありません。非対称なデザインによって、自然の生命感を思わせるリズムや動きが生まれ、画一的な時間ではなく、ゆったりとした自然の時間を感じさせます。  ダイヤモンドが多く使われておりジュエリー感のある時計ですが、時字の配置やケースとバンドの隙間の取り方に抜け感があり、普段使いも可能なデザインテイストになっています。

https://ms.citizen.jp/assets/098_12-06_エクシード ユーロス_01

最小認知要素から 装飾するプロセス

 「バンド・針・丸」これは人々が腕時計と認知できる最小構成要素です。  ◆腕時計は、バンドがあっての“腕”時計である。  ◆腕時計は、針があっての腕“時計”である。  ◆時間は、繰り返される天体の周期(丸)から   作られた。  本モデルは、この3 つの要素に焦点を当てた「腕時計」のデザインのお手本のように思います。これらの3つの要素に豪華な装飾を施すことで、他の要素との主従関係をはっきりさせています。  ユーザーが求める「腕時計らしさ」と、ユーザーが満足する「装飾品としての美しさ」を兼ね備えた、全ての腕時計のお手本ではないでしょうか。