光を吸い放つ、近未来の象徴

Concept Model Eco-Drive RING

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 この時計は、モダン建築をモチーフに「技術と美の融合」の象徴として生み出されました。その衝撃的なデザインと今までにない採光システムの融合は、近未来というものを時計で表したアートのようでもあります。
 ケースサイドのサファイアガラスと中心ケースのメタルの柱の構築性は、正しくモダン建築的。ムーブメントを守る機能性ときらめくガラスの目に見える美しさを両立しています。
 単純な三針ではなく、新しい表現のムーンフェイズにも取り組んでいます。これは、この時計が表現している光と影の関係の象徴でもあります。時字もサイドビューにこだわった遊びのあるデザインに仕上がり、総じて非の打ち所がないデザインを生み出しています。
 前にあったものを横に置く。言葉で表すと簡単に聞こえますが、ソーラーセルを側面におくのは、かつて誰も試みたことのない難題でした。技術者の尽力により、斬新な形状に革新的な技術が並び立ちました。
 この製品は、「光を吸う怪物」というキャッチコピーで世に送り出されました。未来を切り開いたこのデザインは、光を吸い、輝かしく放つ、努力の結晶となりました。各々のパーツへのこだわり、全体のバランス、それらが見事に一つの象徴として、形にあらわれています。

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革新的な機能にふさわしい、斬新な意匠。

“NO DETAIL IS TOO SMALL”というコンセプトで、モダン建築をモチーフに考えられた側面のデザイン。構築的であり、ケースラグの隙間が近未来の空間を演出しています。

023_03-05_Eco-Drive RING_03正面視でケースラグサイド部が少し見えるようになっていて、サイドに何かあると予感させます。これにより立体感が強調され、奥行き感が出ています。また、ケースに複雑で凝った輝きを持たせています。大ぶりなケースを支えるラグは、堅固であり、大きな宝石を支える高雅な爪のようにも見えます。

023_03-05_Eco-Drive RING_04サイドのサファイアガラスは、5 枚に分かれています。これらのガラスと5本の支柱により、耐衝撃性、防水性を成立させています。大きな窓をもつ建築物のようです。

023_03-05_Eco-Drive RING_05傾斜があることによって、指にフィットするりゅうず。シンプルだが引きやすく、ケースのデザインと合っています。

023_03-05_Eco-Drive RING_06文字板6 パーツ、見返しリング8 パーツの、細かな部品で構成されています。プリントを最小限に抑え、立体で表現することによって、近未来感が出ています。また、その立体感で、ボリュームのあるケースとバランスがとれています。

023_03-05_Eco-Drive RING_07革のパールのコーティングが、全体に透明感を与え、その透明感が文字板と調和しています。

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レトロフューチャー

 70 年代、時刻表示の新しい表示方式であるデジタル表示が開発されました。それは当時、近未来時計への期待を感じさせる表示機能でした。  この時計はデジタル表示の有効性を活かし、カリキュレーター(電卓)機能を初めて腕時計に追加するという発想のもとデザインされました。  時計と電卓機能の共有化を成し遂げた国産初の腕時計は、中央に表示モニター/外周に放射状に23 個のプッシュボタンを配置するという個性的なデザインスタイルで表現されています。腕時計のケースの基本である丸形状での表現をやり遂げたことが腕時計デザイナーならではの発想だと感じます。  15 度刻みに配置されたプッシュボタンの人工的な輝き。ケースとバンドの凹凸の無いシンプルなライン。これらは従来の挽き加工によるものであり、厚みのあるケースとクールなデジタル表示の組合せは新旧技術のアンバランスなレトロフューチャー感を生み出しています。  加えてこの初期モデルは金色で統一され、外装には各部材に異なる質感を持つ金色を巧みに使い分け、派手な色調にも関わらず品のある趣を醸しだしています。  特徴のある操作ボタンのレイアウトはスタンダードとはなりませんでしたが、先陣を切ったカッコよさ、誇りを感じさせます。

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