繊細さ
発売当時“世界一薄いムーブメント”という命題を達成した本モデルは“繊細さ”が随所に生かされたデザインになっています。腕時計を“身に着けるもの”という観点からすれば、薄く進化してゆくのはある意味必然のこと。一方で、機械設計を小型化、薄型化するためには、高度な技術が必要で、部品や噛み合わせそのものが繊細になっていきます。
そんなデリケートな機械を演出する本モデルのデザインは、イメージが統合されていて、とても繊細な形になっています。無駄のないシンプルなケースにも、細かい面取りが施されていたり、時字の一箇所が二本の溝で表現されていたりと、ディテールに通常の倍の手間をかけて繊細なものにしています。
繊細さは、精緻な仕事の証でもあるため、知性のあらわれ、とみることもできます。見る人は無意識にその知性を感じ取り、それを身に着けることで知的満足感が得られるのではないでしょうか。袖口から見え隠れする細いフレームがキラリと光るさまに、成熟した知性が感じられます。