CITIZEN SHINE

https://ms.citizen.jp/assets/11-06_front
発売年
1960
12のカテゴリー
11/人への寄り添い
解説

国産初の目の不自由な人のための腕時計。

CAL.
9120
ウオッチタイプ
メカニカル
ケース素材
ステンレス

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目で見ても、手で触れても 可読性のよい文字板

 数ある腕時計の中でも、「文字板と針に直接触れて時を読み取る」ことを前提として設計されたものはこのような視覚障がい者対応のものに限られます。各パーツの造形や仕様には「触れられるパーツである」ことへの細かな配慮がされています。  時計全体のデザインはシンプルでありモダン。開閉可能なベゼル部分には球面ボックスガラスが備わっており、手に触れたとき、そのふっくらした形状が温もりと安心感を与えてくれます。  ふたを開け、文字板の上を直接指で触れてみると、まずその針の存在感に驚かされます。多少強めに触れても位置ズレの起きない丈夫なステンレス製の針には、根元から先端までしっかりとした立体感があり、指で触れた瞬間にその位置を容易に読み取ることができます。  時字も、ひとつひとつ上面を円錐で形状出しをしていますが、指の腹で触ってみても一切の尖りを感じません。その形状も点字から発想を得たであろうと思われます。樹脂塗装された文字板はこちらもガラス同様にふっくらとした形状のため文字板表面の触り心地がよく、いつまでも触っていたいような気持ちになります。  この時計を必要とする人々への設計者たちの「寄り添い」を深く感じることのできるモデルです。